この章のライティングを参考にすると
いつもで安定した光で
商品を狙ったイメージで魅力的に撮影する事が出来ます。
天井バウンス
ライトを天井に向けて、その反射で撮影する事を天井バウンスと言います。
これを基本にして考えるのが簡単で良いと思います。
天井とライトの距離が近いと硬いライティング(影が強く出る)になります。
上の状態で撮られたものが、こちら。
ライトを低くすると、天井とライトの距離が離れて、かなり柔らかい光になります。
ライトと天井の距離を離した方が、影が弱くなりました。
ライト直当て
文字通り、ライトを直接当てる方法です。
直当てで撮った作例です。
太陽光が直接当たった様なイメージになります。
ドリンクだったら、霧吹きで濡らしたりすると、夏っぽい演出が出来ますね。
影がキツく出ます。
よほどの狙いが無いと使わない方法です。
上の直当てのセッティングにスチレンボードを1枚追加。
右にスチレンボードという白い板を立てた事によって、少し反射して影を弱くする効果が出ます。
スチレンボードはホームセンターなどで購入できます。
ソフトボックス
被写体に面している部分が、乳白のナイロンで光が柔らかくなります。
方向性のある影は有りますが、比較的かんたんに運用できます。
また、このソフトボックスを被写体に近づける事によって、映り込みが大きく、被写体に当たる光が柔らかくなります。
上の例に比べると、缶の左上の光が大きくなっている事が判ると思います。
最初の天井バウンスの作例では、缶の上の方に色々な物が映り込んでいましたが、それに比べると、映り込みの整理が出来ます。
傘バウンス(傘バン)
撮影用の、内側が白くなっている傘にバウンス(反射)させました。
これは直径150cm程度で、比較的大きい傘です。
普通の撮影用アンブレラは直径80cm程度の物が多いです。
大きい傘の方が光を柔らかくできます。
また、シャープな光を作る為に、内側がシルバーの物もあります。
商品への映り込みで、傘の中のライト自体が黒いのが判ります。
こういった映り込みが嫌な場合は、先に紹介したソフトボックスを使います。
ただし、こういった反射する様な被写体でなければ、比較的光が柔らかくて使いやすいです。
映り込みへの対策
あまりテカらない布などの商品は問題有りませんが、上に出てきた例をご覧頂いて判る通り、反射して映り込みが判る被写体の場合は、そのあたりのケアも必要です。
その場合は、写って良いものをあえて写し込む事で対策します。
こちらが、スチレンボードで囲った例です。
正面の少し暗くなっているのは、カメラが写っている部分ですね。
右と左の方に少し見える暗い部分は、奥のスチレンボードが無い部分が反射しています。
こだわる場合は、ここまでスチレンボードを伸ばす必要があります。
また、左だけグレーや黒のボードを写し込んで、丸みを表現するという方法も有ります。
いかがだったでしょうか?
効率よく撮影するには、天井バウンスが一番お勧めですが、演出によってライティングのバリエーションを使い分ける事も検討してみてください。